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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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一生手が届きそうにない、しあわせ。



やみくもに、自分本位に、あたりをなぎ倒しながら疾走する、はじめての恋。
彼のまなざしが私を静かに支配する――。
華やかで高慢な女子高生・愛が、妙な名前のもっさりした男子に恋をした。
だが彼には中学時代からの恋人がいて……。
傷つけて、傷ついて、事態はとんでもない方向に展開してゆくが、
それでも心をひらくことこそ、生きているあかしなのだ。
本年度大江健三郎賞受賞の著者による、心をゆすぶられる傑作小説。

***

好きなひとに彼女がいた場合、人間のとるパターンというのは
だいたい決まっていると思うのですが、
本作を読んで「そうか、こんな手もあるのか。。。」と思わず感心してしまった。
まあ禁じ手だけど。これはこれでありかなと。

ちょっと登場人物たちが
簡単にヒロインにほだされすぎな気もしたけれど、
自分なりのやり方で想いを貫き通そうとするヒロインは
その破天荒な行動とは反対に一途で純情で、
思わず応援したくなってしまった。

そしてこの三角関係への予想外なオチの付け方。
でも自分に当て嵌めて考えてみた場合、
まあこういうこともなきにしもあらずだよなあ、と妙に納得してしまったり。

比喩表現が硬くてすんなりと読みづらいこと、
ヒロインが恋をする少年のキャラが若干わかりにくいことを除けば
非常に楽しめた。
やっぱり綿矢りささん好きだ。

おすすめです。
次回作にも期待。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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