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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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『チルドレン』から、12年。
家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと、罪と罰の物語。

***

余談ですが、私がミステリ作家を志すきっかけになったのが、
もう十年以上も前に読んだ前作「チルドレン」でした。
なので続編が出たと知って期待に胸膨らませて読んでみたのですが。。。

「ああ、プロットきれいにまとまってますね」。
そんな印象しか受けなかった。
「チルドレン」みたいな名言もないし、変に社会派入ってるし、
少年犯罪について語り部の武藤は「こう思うひともいる。でも、こう思うひとも
いる。簡単にはどちらかに賛成出来なくて、難しい」
ばっかり言ってるのではっきりせいよと言いたくなる。
「チルドレン」では陣内が銀行強盗に人質にされてる状態で
唐突に歌とか歌い始めるみたいなとても魅力的なシーンがあったのに、
本作ではそれもない。
タイトルの由来も、「チルドレン」は「ははあ、なるほど、だからこの
タイトルなのか」と非常に納得がいったけれど、「サブマリン」て何だ?
内容に関係あったっけ?

陣内のキャラが薄くなっているのも残念でした。
私が年を取って眼が肥えすぎてしまったのか、
伊坂氏が年を取って作風が地味に落ち着いてしまったのか、
わかりませんがあまり楽しんで読むことが出来ませんでした。

同著者の著作「死神の精度」も、続編の「死神の浮力」は
あまりよくなかったしなあ。。。

胸に迫り来るようなリアリティ、切なさ、そういったものが
最近の伊坂氏の著作からは
失われている。安定しすぎてしまって読む者の心を揺さぶらない。
「アヒルと鴨のコインロッカー」「重力ピエロ」なんかは
大好きだったのですが。。。
「終末のフール」「魔王」なんかも。

そして本作中に登場する少年・棚ボタくんの両親の死因が
桜塚やっくんの亡くなり方と酷似していて、もし伊坂氏がネタにしたのかと思うと
ちょっと腹立たしさを禁じ得ない。

決して駄作ではないんだけれど、
私としてはもっと伊坂氏が己のリミッターを解除した状態で書いたものを
読みたかった。
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