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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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犯人を白日のもとにさらすために――防犯探偵・榎本と犯人たちとの頭脳戦。

様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。
主催者の女流作家の怪死は、「完璧な事故」で終わるはずだった。
そう、居あわせた榎本径が、異議をとなえなければ……。
表題作ほか、斜め上を行くトリックに彩られた4つの事件。

★収録作品★

 ゆるやかな自殺
 鏡の国の殺人
 ミステリークロック
 コロッサスの鉤爪

***

初期の貴志作品は、一度ページをめくったら止まらず
朝まで徹夜で読んだものだった。
読後の感動といったらなかった。
でも本作は読むのが苦痛で、読み終えるのに多大な時間を要した。
「狐火の家」あたりから「あれ?」とは思っていたけれど、これはひどい。

「ゆるやかな自殺」は、ある程度よくまとまっているとは思うけど
ふーんそうですかの域を出ない。
だいたい、アル中で脳が半分溶けてる人間の証言をそこまで警戒する
必要があるのか。
 
「鏡の国の殺人」は、トリックが小説というメディアと
相性が悪すぎる。これで真相がわかるひとがいたら逆にすごい。
わざとなんだろうけど、犯人も丸わかりだし。
「天使の囀り」に登場する美術館が出てきたのは嬉しかった。でもそれだけ。

「ミステリークロック」も、犯人が丸わかりな上にトリックも
「あー時間いじったのね」というのがすぐにわかる。
けれどその肝心のトリックが細かすぎて悪い意味で予測がつかない。
「悪の教典」をイジったネタが出てきたときは、
著者悪ふざけが過ぎるだろ、と思った。

「コロッサスの鉤爪」も、トリックは解きようもないもの。
謎解きに必要な重要なファクターが後半で取ってつけたように出てきて
「そりゃないだろ」と思った。

あと全体的に、笑いを狙うにしても
主人公のひとり・青砥純子の推理が頭悪すぎ。
探偵ものではお約束のトンチンカン推理を披露するダメダメ刑事でも
こんなアホな推理はしないだろうという推理を自信たっぷりにするので
苛々する。
「硝子のハンマー」のとき、こんなアホなキャラだっけ?
しかもそのアホ推理と榎本の推理の掛け合いが毎回ワンパターンで、
もういいよとなってしまう。

買ったことを後悔しました。
榎本シリーズに拘るのもいい加減もうやめにしてほしい。

「黒い家」「青の炎」「クリムゾンの迷宮」「天使の囀り」
みたいな傑作をもう一度読んでみたいものです。
いくら何でも本作は貴志氏の悪ふざけが過ぎた。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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