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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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走れ。



「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、
爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。

こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!

***

決して駄作というわけではないけど、これまでの
伊坂氏の作品から比べたら明らかに陳腐な印象。
Amazonレビューを見たら高評価がやたらと多くて、
何でだろうと思ったのですが、よく見ると恐妻家や子を持つ父親が
共感してるレビューが多くてああそういうことね、と。

第一話で思わせ振りに出てきた美人教師も、
今後話の筋に絡んでくるのかと思いきやあっさり退場。
あとは主人公・兜がハチの巣駆除したりなんだりとつまらない描写が多く、
連作短編というのは、各話のすべてがラストに向けて収束していくものなのに
「連作」と銘打つには失礼なぐらいそれぞれの話にほとんど繋がりがない。
最終話の「罠」も、もしあれ息子が引っかかってたらどうなってたんだよと
微妙な気持ちになった。

最後のエピソードはちょっとよかったけど、
初期のころに感じていた「この作家さんはすごい」感は
微塵も感じられなかった。
というかあれほど好きな作家さんだったのに、
「バイバイ、ブラックバード」以降このひとの作品に納得がいった試しがない。
本作は図書館で借りたのだけど、何度も途中で返そうと思った。

私はおすすめしません。
伊坂さん、頼むからまた以前みたいな素晴らしい物語を書いてください。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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