広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の
碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。
外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる
碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を
通わせていく。実習を終え広島に帰った
碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。
彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか?
ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を
彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?
***
Amazonレビューで死ぬほど高評価で、本屋大賞にもノミネートされた本作。
結論から言えば、怖くなりました。
この程度の作品でもここまで評価されてしまう今の文壇が。
出だしからいやな予感はしてました。
文章表現が極めて稚拙&キャラの個性がなさ過ぎ、という点からもう。
ヒロインの描写なんて、童貞が書いた「ぼくのりそうのかのじょ」みたいだったし。
「上目遣いで」「頬を膨らませ」「小鳥のように小首を傾げて」「肩をすくめ」
って昭和のドラマでもそう見ねえよと。
彼女の唇が桜色なのはよくわかったからいい加減もういいよと。
いつ死んでもおかしくないヒロインに向かって自分の将来を語り出す主人公も
神経イカれてんの?って感じだったし、
イカれてるといえば後半で「彼女は君の妄想だったんだよ」と周りに言われ
あっさり「そうか、妄想だったのか」と納得する単純さも正直どうかと。
ヒロインが何故図書館に行ってあそこまで喜んだのかを考えることもしないのには
何この主人公、と呆れた。
主人公が故郷・広島に帰るシーンでも、物語にまったく必要のない
広島うんちくがくどくどと書かれテンポを狂わせていたし、
事件の黒幕、あれ何なの? 「真犯人は物語の最初から登場させるべし」っていう
ミステリの法則知らないのこの著者? と突っ込みたくなった。
そして読んでいても「ああ、次はこういう表現しそう」という予想が
見事に当たるので鼻白んだ。素人に展開どころか文章の先読みまでされたら
おしまいだろうに。
ラストにもさぶいぼ立った。「うわ、やると思ったらやっぱりやりやがったこいつ」と。
普段あまり読書をしないひとには、読みやすいし面白いのかも知れません。
少し凝ったトリックを使っただけで「あれはどういう意味なんですか?」っていう
問い合わせが山のように届いたという作家さんも知人にいるし、
わかりやすい、そして「命が絡んだ恋愛」というテーマはとにかく人間を
惹きつけやすいのだろうとも思います。
でも私は本作を評価出来ない。
正直お金返してほしいです。
速攻売ります。
これだったら島田荘司氏の「幻肢」のほうがよっぽど感動したし、
映画の「シャッターアイランド」観たほうが1000倍いいです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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