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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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耐えがたい苦痛。



『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作

連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。
事件は異様な見立て殺人だと判明する…掟破りの大逆転が待つ鬼才のデビュー作。

***

苦手だった翻訳ものをこんなに面白く読めたのは、この著者だからこそ。
ここ数日は、寝る前に本作を読むことだけを楽しみに日々を過ごしていました。
読み終えてしまったのが残念なほど。

「その女アレックス」並にエンタメ性があるけれど、
構成力の妙はアレックスとは比較になりません。
物書きの端くれとして「こんな表現の仕方があったのか!」と
唸らされた。

刑事たちは皆個性的で魅力的、警察ものですが
日本人作家がするように無駄に警察機構についてだらだらと描写することがなく、
文章に無駄がない。
常に緊迫した状態の中、随所に入るユーモアがいい具合に肩の力を抜いてくれる。
犯人は最後まで読めず、伏線の回収も素晴らしく、ラストシーンのインパクトと
いったらない。
外国の有名な賞を四つとっている本作ですが、それも頷けると思った。
非常に面白かった。

おすすめです。
ちなみに「その女アレックス」の前作にあたるので、
こちらを先に読んでからアレックスを読むのがおすすめ。
そのほうが圧倒的に面白く読めます。

ちなみに先日著者、ルメートル氏のトーク会に行ってきたのですが、
とても気さくで楽しい方で、私の拙い英語にも笑顔で応えてくれました。
握られた手が温かかったな。



記念写真。宝物。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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