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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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きっと、もうすぐベルが鳴る。



児童相談所の所長・山野は、増え続ける児童虐待の報告に頭を抱えていた。
その増え方は、明らかに異常だ。児童虐待で始まった違和感は、刑事事件へと発展し、
京都の町は瞬く間に無差別殺人によるパニックに陥った。
だが、無差別に見えた殺人には、実はある一つの「法則」が隠れていた――。
人類進化の最終形態を、戦慄すべきヴィジョンで提示した、恐るべき予言の書。
第6回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。

***

〝バイオハザード〟+〝ドラゴンヘッド〟+パラサイト・イヴ〟って感じの小説だったな。。。
SFというジャンルは多少発想がかぶってしまうのはしょうがないとしても、
それでも何だか既存の有名SF作品のいいとこどり、という印象は否めなかった。
まあよくいえば、スティーヴン・キングが好んで書きそうな感じの話。

文章や構成、伏線の張り方等はうまいです。これがデビュー作とは信じられないほど(もちろん
まるっきりの素人というわけではないようですが)。
ただ、登場人物たちのキャラや肩書き・関係性から、かなり早い段階で
今後どういう展開になるのか簡単に読めてしまったのが残念だった。
序盤は登場人物たちのうんちくトークがそのおおよそを占めており多少うざったく(しかも
映画〝ゲド戦記〟と同じく、本来キャラの生き様から自然と滲み出ていなければならない
〝テーマ〟を、彼らの口から直球で言わせちゃってる手抜き加減)、
中盤でやっと物語が動いてきたと思ったら、クライマックスに至る前に空気が抜けて
物語がしぼんで地味に終わってしまった点もちょっと。。。(ラストシーンだけはインパクト
強いですが、上に書いたようにもう既に予測できていた展開だったので
「ああやっぱりな」と思っただけ)
あとはところどころにクサい展開があるのもどうかと(おっさん二人が声を合わせて
狂おしく大声で歌を歌うところとか)。

決して駄作ではないんですが、取り立てて心に残るところのない話だったな。
まあただ、脳内物質が激しく変化するときに催す吐き気、というのはかなり共感できた。
たぶんこの著者、抗うつ剤飲んだことあるな(もしくは覚○ざ。。。ゲフンゲフン)。
あとは〝幼児虐待〟という内容が、かなり今のこの時代を反映しているものだから
フィクションとして割り切りづらかった。
親の子殺しが増加している理由がこの小説の通りだったら。。。
。。。嫌だな、やっぱりこんな〝進化〟。進化とも呼びたくない。

ちなみにラストは、つまりこういうこと↓なんだろうな。

shinshu.jpg








どうなる? 地球の未来。。。



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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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