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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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おとうちゃん たっぷり 愛してくれて おおきに、ありがとう。



シャッターが目立つちょっと寂しげな北詰通商店街に店を構える「ラーメン味(み)よし」。
「味よし」とは名ばかりで、店主のゲンコが作るラーメンはえらく不味く、赤字続き。
ゲンコはしっかり者の一人娘・センコの目を盗んでは、店をほったらかして
ふらふら遊びに行ってしまう。センコは毎晩、帳簿とにらめっこしながら頭を抱えていた。
そんなある日、東京で就職した幼馴染のカメヤが突然帰ってきた。
だがコソコソしていてどこか様子がおかしい。さらにどういうわけかゲンコが、
街の問題児・スルメを家で預かると言い出し、そんな余裕はないと
激怒するセンコだったが……。
くせ者揃いの家族とお節介なご近所さんに囲まれて、
センコは自分を育む「街の息遣い」をいとおしく思い、
かけがえのないものに気が付いていくのだった――。

***

友人の坂井希久子さんの新作。

私は母方の実家が大阪なので
幼いころから関西弁や関西の文化に触れることが多かったのですが、
本作を読んでいる間中、正にその「関西の息遣い」を感じることが出来た。
「ああ、関西人はそういう言い方するわ」「そういう行動するわ」
とうんうん共感して読めた。

商店街の面子も皆個性的で、
登場人物を覚えるのが(ミステリ読みにも関わらず)苦手な私でも
すんなり馴染むことが出来た。

坂井さんのお父さんも主人公センコの父・ゲンコと同じで
190近くあると聞いたので、
きっと少なからず彼女は自分のお父さんをモデルにして書いたんだろうなあ、と
微笑ましくなった。
実際仲がいいみたいだし。

こういう父子って憧れるな。
こういう街に育ってもみたかった。

恋愛描写がちょっとうまく進みすぎかなとは思ったけど、
そのこと以外は総じて高評価。

坂井さん、素敵な物語をありがとうございました。

おすすめです。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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