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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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――レエ……オグロアラダ……ロゴ………

 

「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」
ホラー作家の道尾が、旅先の白峠村の河原で耳にした無気味な声。
その言葉の真の意味に気づいた道尾は東京に逃げ戻り、
「霊現象探求所」を構える友人・真備のもとを訪れた。
そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る4枚の心霊写真だった。
しかも、すべてが白峠村周辺で撮影され、後に彼らは全員が自殺しているという。
道尾は真相を求めて、真備と助手の北見とともに再び白峠村に向かうが…。
未解決の児童連続失踪事件。自殺者の背中に現れた眼。白峠村に伝わる「天狗伝説」。
血塗られた過去に根差した、悲愴な事件の真実とは?
第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。

***

道尾秀介さん初直木賞候補おめでとう!
ということで(いや、単に偶然なんですが)、久々デビュー作を再読。

道尾氏、このころはまだバリッバリの本格ミステリ書いてたんだなーと思い出して
懐かしくなった。
主人公の独り言がやたら多いのも、
探偵役とワトソン役のキャラや全体的な文体がまんま島田荘司の御手洗シリーズなところも、
中年男性の登場人物だけやたらキャラが立っていて物語の中で浮いているのも、
デビュー当初ならではの道尾作品の特徴。
ギャグセンスのよさは今と変わらずですが。

でもやっぱり、29歳でここまでのものを書けるのはすごいと思う。
というか不思議なのが、どうして著者はこの作品を〝ホラーサスペンス大賞〟に
送ろうと思ったんだろ?
この内容はどうみても〝鮎川哲也賞〟だと思うのですが(賞金目当て。。。?)。

何にせよ、デビュー作である本作を読んですっかりファンになってしまった私としては
(まあ最近、幼女性虐待ネタを乱発するので若干引き気味でもあるのですが。。。)
直木賞受賞を支持したいところです。
作風が少し似た感じで、ずっとファンだった伊坂氏はノミネートを辞退してしまったし、
それ以前に彼の最近の作風は正直あまり好きじゃないので。。。

ちなみに本作の大元となった掌編というのがデビュー前の道尾氏によって
ネット上で公開されているのですが、読みたい方はこちらをどうぞ(若干ネタバレ入ってるので
本作を読み終えてからのほうが可)。

numazu.jpg







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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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