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読書&執筆ホリックの書評&書き物ブログ。
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うらやましいなら飛べばいい。



一人では、さびしい。二人では、くるしい。
人はただ愛されたいと願うのに、なぜ愛にわがままになってしまうんだろう。
今カノ、元カノ、忘れられない女……白岩玄初の異色恋愛小説集。

★収録作品★

 愛について
 月と馴れあう
 Little People
 Visitor
 終わらない夜に夢を見る
 夜明けの海
 
***

どの短編もラストの表現が秀逸。
なのに、そこにたどり着くまでの展開というか描写がやや稚拙で
(登場人物たちの会話も締まりがなくだらだらとした印象を受けるし)
非常にもったいないと思った作品。
『終わりよければすべてよし』とはよく言うけれど、
『終わり』を支えるだけの骨格がしっかりしていて初めて『終わり』が輝くのだな、と
物書きを志す身として痛感させられた。

〝Little People〟はおそらくはまあ普通に村上春樹氏へのオマージュなんだろうな。
〝Visitor〟と〝終わらない夜に夢を見る〟は特に終わり方がよかったけど、
だからこそ尚更「惜しい」と思ってしまった。

終わりに至る道筋を自分の想像力で補強しながら読めば
本作は名作足り得るのかも。
PR
殺してくれてありがとう。



日本推理作家協会が選び抜く、2010年に発表された短編推理小説のベスト12!
日本推理作家協会賞短編部門受賞作、深水黎一郎「人間の尊厳と八〇〇メートル」に加え、
日本推理作家協会賞長編部門受賞の米澤穂信、吉川英治文学新人賞受賞の辻村深月、
直木賞受賞の道尾秀介ら最高、最強のラインナップでお届けする、究極のミステリ・アンソロジー。

★収録作品★

 人間の尊厳と八〇〇メートル/深水黎一郎
 原始人ランナウェイ/相沢沙呼
 殿帝之宝剣/秋梨惟喬
 アポロンのナイフ/有栖川有栖
 義憤/曽根圭介
 芹葉大学の夢と殺人/辻村深月
 本部から来た男/塔山郁
 天の狗/鳥飼否宇
 死ぬのは誰か/早見江堂
 棺桶/平山瑞穂
 橋の寺/道尾秀介
 満願/米沢穂信

***

★人間の尊厳と八〇〇メートル★

先がまったく読めない点、そして驚きのラストが待っている点では
確かにミステリと呼べなくもないかな。
中盤まで続く一見意味の感じられないうんちくがこういうオチに帰結するとは。
著者独特の世界観にしてやられました。
面白い。
でも、うまい話に乗ってくる人間がいる、というのは予め予測し得ることであって
それはすなわち0ではないんじゃ?とちょっと疑問にも思ったけど。

★原始人ランナウェイ★

決して嫌いな作家さんじゃない。
でもこの作家さん、伏線から真相までの持っていきかたが強引すぎる。
探偵役、超能力でもない限りこんな推理出来ないと思うJK。
あまり楽しめなかった。

★殿帝之宝剣★

時代ものは苦手なのですが、同著者のデビュー作〝殺三狼〟が面白かったので
こちらも拝読。なかなかに楽しめた。
何よりタイトルにもなっている宝剣に魅了された。
こんな剣が実在するなら私も使ってみたい。
なかなかファンタジーな話なのでSF好きなひとも楽しめるかも。

★アポロンのナイフ★

冒頭から予感させるものとは裏腹に決して派手な話じゃないけど、
うまい! 自分も試してみたい! そう思わせるトリックだった。
犬のうんちゃらかんちゃら~に関してはすぐに読めてしまったけど、
有栖川氏は文章が非常に読みやすいので楽しんでさくさく読めた。
火村先生、いつのまにか助教授じゃなくて准教授になってしまわれてたんですね。。。(感慨深

★義憤★

読んだそばから頭からぽろぽろ抜け落ちていくような。。。
正直読了したばかりなのにもう内容が頭から薄れてる。
特に何の印象もなかったな。
曽根氏のことは好きなのにな。。。あれれ?

★芹葉大学の夢と殺人★

辻村深月さんは全冊コンプリートしているぐらい大ファンの私。
でもまただめんずの話か~。。。と思いきや
ラストの驚きといったら!!!
ここまですさまじい「動機」というものはこれまでお目にかからなかった気がする。
目の玉飛び出しそうになった。身につまされるところもあり、胸に苦しすぎる一編だった。

★本部から来た男★

ちょっと長いショートショート風の話。
会話が内容のほとんどを占めている。
そういうのが好きなひとは楽しめるんじゃないかな。
私は個人的にはあまり。。。

★天の狗★

短編にも関わらずの壮大なトリック。
民俗学ネタはあまり読まないのですが割と楽しめた。

★死ぬのは誰か★

展開はかなり面白いのですが、落ちが陳腐でいまいち。
あと、文章から書き手の冷酷さというか、底意地の悪さを感じるのは
私だけなんだろうか。。。

★棺桶★

平山氏の作品はいつも文章がみっちみちに詰まっているので
嫌いではないのだけど読んでいるといつも閉塞感が。
そして英語の授業のくだりは面白かったけど全体に見るとこれまたいまいち。。。

★橋の寺★

既読につきこちらを参照。

★満願★

さすが米澤氏、と思うぐらいうまくて簡潔にまとまっていますが、
この手のオチは連城三紀彦の短編で読んだことがあるので斬新さはなかった。
ラストを飾るにはふさわしい、安定した出来のミステリです。
不思議の国にいるのは、アリスじゃなくて私達。



自分の子どもを愛せない母親のもとで育った少女は、湧き出る家族欲を満たすため、
「カゾクヨナニー」という秘密の行為に没頭する。
高校に入り年上の学生と同棲を始めるが、「理想の家族」を求める心の渇きは止まない。
その彼女の世界が、ある日一変した――。
少女の視点から根源的な問いを投げかける著者が挑んだ、「家族」の世界。
驚愕の結末が話題を呼ぶ衝撃の長篇。

***

私が純文学を好んで読む理由のひとつに、
自分ではうまく言い表せないもやもやとした感情をはっきりと言葉にしてくれる、
というのがあるのですが、
本作はまさにそうだった。
己に陶酔するあまり本当の自分を見てくれていない恋人、友人、家族に対する気持ち悪さを、
本作は見事的確に描写してみせてくれた。救われた気がした。

人は人を使って精神的なオナニーをするもので、
恋愛はその最たるものだけど、
結局は自分ひとりが気持ちいいだけで相手のことは考えていないんだよな。
自分にとっての理想の型を無理やり相手に当てはめて、その食い違いにも気付かず
ひとり勝手にうっとりしている。
『欲しい気持ちが成長しすぎて 愛することを忘れて
万能の君の幻を  僕の中に作ってた』
という某歌手の歌詞のとおりに。
どうやったらそういったしがらみから抜け出せるんだろうといつも考えているのですが、
本作の主人公のようにしない限り抜け出せないのだとしたら先が思いやられる。。。
正直、本作のオチはファンタジックになりすぎた感があって、あまり好きな終わり方では
なかったので。。。

主人公が恋人を嫌悪していく描写が、「嫌い」「不快」といった負の言葉を一切使わずに、
なのに巧みに描写されていたのには舌を巻きましたが。筆力ありすぎ村田沙耶香さん。

繰り返しになりますが、オチはあまり納得いってないのですが、
非常におすすめの一作です。
この物語に書かれている「気持ち悪さ」の心理を理解出来るひとなら、
私は親しくなれる自信がある。
「みなさんはどういうご関係で」
「家族同然の付き合いですね」




みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。
そんなのは珍しくない? いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、
父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。
俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。
そして、今回、変な事件に巻き込まれて――。

***

普通ならいやらしくなってしまいそうな
「一人の女に男が四人」という設定も、伊坂氏がやると不思議と嫌味にならない。
改めて、そのへんの才能はすごいなと思う。
ただ、ギャンブル会場とか選挙とか監禁とか麻雀とか、
そういった一つひとつのファクターが伊坂作品では既に何度も登場しているものなので
ちょっと食傷気味にも感じた。
父親四人に順番に喋らせるのに文字数をぴったり統一するのも、
あまりに何度も続くとくどい。
伊坂氏独特の言葉遊びも、初期のころに比べると冴えていない気がした。

四人の父親たちがそれぞれのやり方で主人公の由紀夫を大切に思っているのが
伝わってきて、由紀夫もそれを面倒に思ったり恥ずかしがったりしながらも
何だかんだでちゃんと受け止める、その在り方はすごくいいなと思いましたが。

序盤は地味ですがだんだん盛り上がり、ラストは個性的かつ爽快に〆。
そこはさすがの伊坂節で、期待を裏切らなかった。

まあおすすめかな。
愛している。



好寄に満ちた視線が行き交うトップレス・バーで、真知子はただ一人の男を思い、踊る。
カズさんとの交情は、潔らかで高貴だった。得体の知れない熱い血が突き上げる――。
恋に落ちた二人はヴァレンタインの夜、警察の手入れで逃げ出し、カズの故郷へと向かった。
夫婦となり、新生活が始まるが、閉塞感と運命は、二人を否応なしに試練へと導いてゆく。
惹かれ合う男と女の本能を、異才・中上健次が描き尽くした究極の性愛の物語。

***

SM嬢とかストリッパーとか、男性を魅了する職業に就いているひとって、
何だか普通の女性に比べて包容力があるように思えるのは私だけだろうか。
男性の駄目なところとか弱さとかを全部見て、その上で受け止めてあげる。
実に母性に溢れた存在。
本作の主人公・真知子の生きざまを読んでいて改めてそう思った。

真知子は作中で何度も思い人であるカズさんと自分との関係を
「男と女、五分と五分」と表現する。
男性にすべてを委ねてその中で安心しようとは絶対にしない。
一見女という性を武器にして男性に媚びていると思われかねない
ストリッパーという職業に就いていても、その心はあくまで惚れた男と対等。
そんな真知子を心底かっこいいと思えた。

そしてプロローグと対になって読者を驚かせる含みのあるラストシーン。
たぶんそのシーンを読んだとき、私は真知子と同じ顔をしていたと思う。

こんな風に異性を愛せたら素晴らしいだろうな。
そう思わせてくれた物語だった。

ところで本作、物書き(のたまご)の視点から見ると、
直喩(「~のような」「~のように」)がプロ作家の作品の割にかなり多いと思うのだけど、
自分がそれをやりがちで困っていたのですがそれを見たお陰で
やりようによっては直喩連発でも読める物語になるんだな、と何だか勇気を得た気がした笑

おすすめです。
女性はいかに男性を愛すべきか、その答えが書いてある本作はバイブル。
世界は、それほど最低じゃない。



柴山祐希。学校に居場所を見つけられず、友だちもなく、
冴えない学園生活をやり過ごす高校1年生。
そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変した。
「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされる憤りと、クールな色香に昂る男子的モヤモヤ感との狭間で
揺れながら、学園の謎を解明するために奔走する祐希。
そうして彼の中で何かが変わり始めたとき、自らの秘密も明らかになる出来事が起こり?
やみつき必至!学園ミステリ連作。

★収録作品★

 原始人ランナウェイ
 幽鬼的テレスコープ
 いたずらディスガイズ
 さよならメランコリア

***

何だかサブタイトルの付け方が梶尾真治氏の〝おもいでエマノン〟に似てるな。。。

なんて話はどうでもいいか。

ドS的美少女がM男的後輩♂を
学園の怪談を調査させるために奔走させる、というのが基本的なストーリー。
探偵役の美少女が助手役(M男)の話を聞いてすべてを当ててしまう、という物語のスタンスは
同著者の著作・マジシャン酉乃初シリーズと一緒なのであちらのファンの方も楽しめるかと思う。

ただ、一応ジャンルはミステリなのだけど謎の要素が弱い。
「実は○○だった」という謎の解明=ある特定の人間の些細な心情を解明することなので、
まあある意味斬新ではあるのだろうけれど全体を地味にしている。
ミステリというよりはどちらかというとキャラものかな。登場人物のキャラはかなり立っていて
面白い。ライトノベル的な感じで読めるのでミステリ慣れしていないひとにもおすすめ。
ただ、がっつりミステリを読み込んでいるようなひとには物足りないかも。

何だかんだ言って私は好きでしたが。
というか著者の相沢沙呼さん、こないだまで女性だと思ってた。。。ビックリ
自分だけしかいない。



マクドナルドで隣り合わせた男の携帯電話を手に入れてしまった俺は、
なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった。そして俺は、気付いたら別の俺になっていた。
上司も俺だし母親も俺、俺でない俺、俺ではない俺、俺たち俺俺。
俺でありすぎてもう何が何だかわからない。電源オフだ、オフ。壊ちまうす。
増殖していく俺に耐えきれず右往左往する俺同士はやがて――。
孤独と絶望に満ちたこの時代に、人間が信頼し合うとはどういうことか、
読む者に問いかける問題作。
第5回(2011年) 大江健三郎賞受賞作。

***

本作を読んでいる間中ずっと精神が不安定だったのは、
この物語が〝人間の心〟をこの上なくリアルに書いたものだから。
他人の言動を自分がしたもののように感じたり、逆に
自分の言動・思考なのにそれを自分のものじゃないように感じたり、
そんな人間の不安定さを描き出したのが本作で、
まるで自分がこれまで見ないようにしてきた内面を
これでもかと突き付けられているかのように感じて不安になったのだと思う。
「これがおまえだ。自分自身からは逃げられない」とばかりに
頭を掴んで無理やりに見たくないものに視線を合わされる、その感覚が恐怖でもあった。

でもそれにしても、〝俺俺詐欺〟という言葉から想像を膨らませて
こんな物語を書きあげてしまった著者の想像力にはただただ感嘆するばかりだった。

人間は、たくさんの他人という名の自分に囲まれて日々を生きている。
他人の浅はかで俗な思考が透けてみえてしまうとき、
何故かこちらが恥ずかしくなってしまうことは往々にしてあることだけれど、
それは相手の中に自分を見るから。相手に負の共感を覚えてしまうから。
そして同時に、自分の思考なのに受け入れられなくて拒絶してしまったり戸惑ったりするのは、
自分の中に他人を感じるから。相容れない存在を感じてしまうから。
人間は本当に複雑な生き物だ、と常々ペットのオウムを見ながら思っていたのですが、
本作を読んで改めてそのことを思い知った。
賢すぎるが故に自分と他人の境界が曖昧になる。それは何より恐ろしいことだ。
でもだからこそ、孤独を感じずに済む場合もあるのだけど。

精神が不安定じゃないひとにはおすすめです。
どれだけの夜を。



劣悪な環境から抜け出すため、罪無き少年は恐るべき凶行に及んだ。
25年後の夜。大人になった彼に訪問者が。
それは、救いか? 悪夢の再来か。

***

よくある話っちゃあ話なのですが、
圧倒的な筆力で読ませる読ませる。
女性作家の著であるのに、(いい意味で)女性臭さを感じさせない、骨太な仕上がり。
かといって登場人物たちの細かな心理描写も決して怠っていないし、
安心してその世界に身を委ねられる物語だった。

ただひとつ難をいうなら、構成力の甘さ。
あまりに障害なく淡々と進む物語に、退屈とまではいかなくてもどことなく物足りなさを感じた。
謎の真相も意外というほどでもないし。
あ、それと何よりいやだったのは、魅力的な人物が実は事件の黒幕だった、
という展開が二度も出てきたこと。
そういうのは一度だけで十分。
しかも「そうだったのかー騙されてたぜ!」的高揚を抱かせるような描写が
されているわけでもないので、
ただただ幻滅しそのことがひたすら残念だった。

十歳の少女ほづみちゃんがひたすら可愛くて癒されましたが。
おすすめ。ミステリ初心者には特におすすめ。
主人公がやたら「くそ!」を連発するけれど慣れれば(笑)気になりません。

ちなみに〝グラン・ジュテ〟とはバレエ用語で〝跳躍〟を意味するそうです。
これ↓

0f3c0769.jpg


↓アンチェル。
僕たち、どこに向かえばいい。



壊れかけた三人が転がるように行きついた、その果ては?
人生の転機に何度も読み返したくなる、感涙の物語。

***

デビュー作〝ふがいない僕は空を見た〟がよすぎたせいか、あまり。。。
。。。いや、あの作品と比べなくても、凡作の範疇は出ていない気がする。
とにかく思ったのは、一つひとつの描写がくどい。
「そこまで描写しなくてもこちらはわかるよ」というところまで細かく細かく書き連ねるので
文字が全体的にみっちりで何だか読む気が湧かなくなる。
タイトルにまでなっている迷いクジラも、登場人物たちの人生の座礁っぷりと
かけてるのだろうなと思って読み進めてはいたものの最後はあっさり。。。だし。
クジラ出す必要あったのかな?というのが正直な感想。

窪さんの新作はずっと期待していたけれど、読んでいて感じ入るところはあまりなかったな。
残念。
でも彼女の作風は好きなので、次回作に期待。
いつかこの夏のような日々がもどってくるのを。



恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。
だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、
とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。
やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。
いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

***

再読。
石田衣良氏モテそうだし、このリアルな性描写はやっぱり実体験を交えてるんだろうか。。。
想像だけで書いてるんだとしたらすごすぎだよな。。。
花村萬月氏の性描写はもっとすごいけどリアルさでいったら本作のほうが上のような気がする。

と、いきなり書き出してしまったぐらいセックスに関する描写は生々しいのですが
筆致が非常にさわやかで詩的なので顔を顰めることなくぐいぐい読める。
デビュー作〝池袋ウエストゲートパーク〟から思ってたけど、石田氏は本当に
言葉のセンスが卓越している。見たこともない比喩がばんばん出てきて、なのにそれが
自然なものだからさらっと読めるしすんなりと心に入ってくる。

すべての女性を受け止める主人公のリョウに何だか母性のようなものを感じて
その感覚が新鮮だった。
そしてラスト一行まで当たり前のように娼夫であり続けた彼を格好いいと思った。

おすすめです。
プロフィール
HN:
kovo
性別:
女性
自己紹介:
80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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