理解できなくていい。
ただ許容して。
人類が衰退し、マシンが君臨する未来。食糧を盗んで逃げる途中、僕は
美しい女性型アンドロイドと出会う。
戦いの末に捕えられた僕に、アイビスと名乗るそのアンドロイドは、
ロボットや人工知能を題材にした6つの物語を、毎日読んで聞かせた。
アイビスの真意は何か? なぜマシンは地球を支配するのか?
彼女が語る7番目の物語に、僕の知らなかった真実は隠されていた――。
機械とヒトの新たな関係を描く、未来の千夜一夜物語。
***
頭脳や科学力・戦闘力が人間を超え敵対化する、
そんなロボット話は映画・小説問わず数あれど、
精神的に人間を超えてしまったロボットの話というのはあまりお眼にかかったことがない。
だから本作は新鮮だった。
理屈じゃなく本能的に「敵わない」、そう思ってしまったとき、
人間は生態系ピラミッドの頂点から降りることになるんだろう。
若干の不満・恐怖・屈辱と、けれどそれ以上に大きな安堵に包まれて。
この物語を読んでそう思った。
ていうか本作、普通に短編集にしておいたほうが面白かったんじゃ?
アンドロイドが人間の少年にそれぞれの短編を語って聞かせるというスタンスは、
無理やり長編に仕立て上げたようで読んでいて違和感があった。
一話一話が個性に富んでいて面白いぶん余計に。
まあ、表題作〝アイの物語〟のロボット同士の会話には頭爆発しそうになったけど。
<私はVIL0を警戒し、嫌悪する(5+1i)>
<タヌードで同意。マスターたちはネーベルフェラーだが、血液王の人々は
高い確率でグラーギのドラムを打つだろう>
↑こんなん。
ちょっとしか出てこないなら雰囲気だけ読み取って楽しめるけど、
これが延々数十ページ続いたのにはさすがに参った。
そこさえなければまあまあの良作です。
ていうか蛇足だけど作中に出てくる会社名〝ジオダイン〟に
ゲームの〝ペルソナ〟思い出してしまった。。。
カミナリ系の最強魔法(知らないひとごめんなさい)。。。
ただ許容して。
人類が衰退し、マシンが君臨する未来。食糧を盗んで逃げる途中、僕は
美しい女性型アンドロイドと出会う。
戦いの末に捕えられた僕に、アイビスと名乗るそのアンドロイドは、
ロボットや人工知能を題材にした6つの物語を、毎日読んで聞かせた。
アイビスの真意は何か? なぜマシンは地球を支配するのか?
彼女が語る7番目の物語に、僕の知らなかった真実は隠されていた――。
機械とヒトの新たな関係を描く、未来の千夜一夜物語。
***
頭脳や科学力・戦闘力が人間を超え敵対化する、
そんなロボット話は映画・小説問わず数あれど、
精神的に人間を超えてしまったロボットの話というのはあまりお眼にかかったことがない。
だから本作は新鮮だった。
理屈じゃなく本能的に「敵わない」、そう思ってしまったとき、
人間は生態系ピラミッドの頂点から降りることになるんだろう。
若干の不満・恐怖・屈辱と、けれどそれ以上に大きな安堵に包まれて。
この物語を読んでそう思った。
ていうか本作、普通に短編集にしておいたほうが面白かったんじゃ?
アンドロイドが人間の少年にそれぞれの短編を語って聞かせるというスタンスは、
無理やり長編に仕立て上げたようで読んでいて違和感があった。
一話一話が個性に富んでいて面白いぶん余計に。
まあ、表題作〝アイの物語〟のロボット同士の会話には頭爆発しそうになったけど。
<私はVIL0を警戒し、嫌悪する(5+1i)>
<タヌードで同意。マスターたちはネーベルフェラーだが、血液王の人々は
高い確率でグラーギのドラムを打つだろう>
↑こんなん。
ちょっとしか出てこないなら雰囲気だけ読み取って楽しめるけど、
これが延々数十ページ続いたのにはさすがに参った。
そこさえなければまあまあの良作です。
ていうか蛇足だけど作中に出てくる会社名〝ジオダイン〟に
ゲームの〝ペルソナ〟思い出してしまった。。。
カミナリ系の最強魔法(知らないひとごめんなさい)。。。
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あさっての話をしよう。
東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。
ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、
一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。
友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく
14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。
★収録作品★
びっくりプレゼント
月の草
飛ぶ少年
十四歳の情事
大華火の夜に
ぼくたちがセックスについて話すこと
空色の自転車
十五歳への旅
***
普通とは異なる価値観・世界観を提示して読者に違和感を感じさせない、
そういうのが本当の優れた小説だと思うのですが、本作はまさにその〝本当〟を
感じさせる作品だった。
正直石田衣良さんの書く恋愛小説は受け付けないんだけど、
〝池袋ウエストゲートパーク〟を初め、若者の活躍するストーリーを書かせたら
この人は本当にうまいと思う。本作も読んでいて素直にすごいと思えた。
登場人物皆が抱える暗黒の部分をここまであっけらかんと、でも決して薄っぺらでも軽くもなく
描き切れる才能は貴重だと思う。
この四人の少年たちの友情が何十年先にも揺らぐことなく続いていることを願う。
願うまでもなく余裕で大丈夫だろうけど。
おすすめです。
別れは近い。
近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見された!?
「筆を持たない芸術家」と呼ばれた天心の実作はきわめてまれだが、
神永はズバリ、破格の値をつけた。果たして本当に天心の作なのか。
★収録作品★
天才までの距離
文庫本今昔
マリーさんの時計
どちらが属国
レンブラント光線
***
神永美有シリーズ第二段。
文章が読みにくいのは相変わらず。。。
正直本作を読むんだったら、〝ギャラリーフェイク〟のほうがよっぽどおすすめ。
やっぱり文章で美術を味わうっていうのは難しいことなんだなと本作を読んで改めて思った。
&各話ともワンパターン過ぎ。少しは趣向を変えてみてほしい。
今回はシリーズ前回よりも主人公・佐々木の心情が細かく描写されていて、
その点だけは面白かった。
神永の共感覚(本物の絵を見るとベロに甘い味覚を感じる)をもっと内容に活かせば
ずっと面白くなるのにと思う。
近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見された!?
「筆を持たない芸術家」と呼ばれた天心の実作はきわめてまれだが、
神永はズバリ、破格の値をつけた。果たして本当に天心の作なのか。
★収録作品★
天才までの距離
文庫本今昔
マリーさんの時計
どちらが属国
レンブラント光線
***
神永美有シリーズ第二段。
文章が読みにくいのは相変わらず。。。
正直本作を読むんだったら、〝ギャラリーフェイク〟のほうがよっぽどおすすめ。
やっぱり文章で美術を味わうっていうのは難しいことなんだなと本作を読んで改めて思った。
&各話ともワンパターン過ぎ。少しは趣向を変えてみてほしい。
今回はシリーズ前回よりも主人公・佐々木の心情が細かく描写されていて、
その点だけは面白かった。
神永の共感覚(本物の絵を見るとベロに甘い味覚を感じる)をもっと内容に活かせば
ずっと面白くなるのにと思う。
仮令(たとえ)それが、どこへ続くのか、分からなかったとしても。
大学生らが集い吹雪の山荘で行った“探偵ゲーム”。
余興のつもりが、翌朝現実の刺殺死体が発見されて事態は一変した。
現場の不可解な錠の開閉は何を意味するのか。
五十年前に起きた探偵小説家の惨殺事件との暗合は。
ヴィッキーという仇名を持つチャーミングな女子高校生が圧倒的活躍を魅せる
メフィスト賞受賞作。
***
おもんなかった(面白くなかった)。
タイトルと内容に何の関係があるのかも不明。
主人公(ヒロイン)はまずヴィッキーってニックネームからしてダサいし、
トリックもストーリーも読んだそばから忘れていく。
そして何より犯行動機。「自業自得じゃん」と思わず心中で呟いた。
こういう、自業自得でバカをやる人間をヒロインは一番嫌ってそうなものなのに、
この犯人に限っては許してしまう、その矛盾ぶりにもイラっときた。
数十年前の女性画家に纏わる悲劇も、本筋とちょいちょいちょい絡んでくる割に
全然印象に残らないし。
同じ〝殺人者の罪を赦す〟展開でも、
乙一氏の〝GOTH〟は違和感ないのに本作は違和感あるのは何でだろう。
やっぱり筆力・キャラの魅力の問題だろうか。
事故や病気で障害を抱えることになった人間の誰もが死ぬ思いでやっているリハビリを、
「お遊戯みたいで楽しい」なんて軽く言えちゃうキャラに感情移入しろというほうが無理だ。
もうお会いする機会はないでしょうね。さようなら、ヴィッキーちゃん(本作254Pへの返答)。
大学生らが集い吹雪の山荘で行った“探偵ゲーム”。
余興のつもりが、翌朝現実の刺殺死体が発見されて事態は一変した。
現場の不可解な錠の開閉は何を意味するのか。
五十年前に起きた探偵小説家の惨殺事件との暗合は。
ヴィッキーという仇名を持つチャーミングな女子高校生が圧倒的活躍を魅せる
メフィスト賞受賞作。
***
おもんなかった(面白くなかった)。
タイトルと内容に何の関係があるのかも不明。
主人公(ヒロイン)はまずヴィッキーってニックネームからしてダサいし、
トリックもストーリーも読んだそばから忘れていく。
そして何より犯行動機。「自業自得じゃん」と思わず心中で呟いた。
こういう、自業自得でバカをやる人間をヒロインは一番嫌ってそうなものなのに、
この犯人に限っては許してしまう、その矛盾ぶりにもイラっときた。
数十年前の女性画家に纏わる悲劇も、本筋とちょいちょいちょい絡んでくる割に
全然印象に残らないし。
同じ〝殺人者の罪を赦す〟展開でも、
乙一氏の〝GOTH〟は違和感ないのに本作は違和感あるのは何でだろう。
やっぱり筆力・キャラの魅力の問題だろうか。
事故や病気で障害を抱えることになった人間の誰もが死ぬ思いでやっているリハビリを、
「お遊戯みたいで楽しい」なんて軽く言えちゃうキャラに感情移入しろというほうが無理だ。
もうお会いする機会はないでしょうね。さようなら、ヴィッキーちゃん(本作254Pへの返答)。
もう止まらない。
推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。が、
散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。
現場/人の出入りなしの閉鎖空間。
容疑者/メンバー全員。
新展開/仲間の自殺!?
非情の論理が唸りをあげ華麗な捻り技が立て続けに炸裂する。
島田荘司氏も瞠目する第15回メフィスト賞受賞作。
***
何がどう〝真っ暗な夜明け〟だったんだろう。。。
島田荘司さんがこれを推した? 嘘。。。
ほんのちょっとのびっくりを最後に潮が引くように終わってしまった。
メフィスト賞特有の驚愕の展開がカケラも見れず。
登場人物たちの行動の時系列を淡々と分析していくことで真実にたどり着く、
その手法はなかなかすごかったし文章力・構成力もある作家さんだと思うけど、でも。
どうにも読後もにょもにょ感が(何かすっきりというか釈然としない感じ)。
警察が探偵を持ち上げるのがいかに気持ち悪いかも本作で初めてわかった。
やっぱり警察は探偵と反目し合っているのが最良のスタンスだよなー。
唯一森博嗣氏へのオマージュ部分?は楽しませてもらった。
個人的には楽しめませんでした。
よくも悪くもなく普通の出来。
おすすめも否定もしません。
推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。が、
散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。
現場/人の出入りなしの閉鎖空間。
容疑者/メンバー全員。
新展開/仲間の自殺!?
非情の論理が唸りをあげ華麗な捻り技が立て続けに炸裂する。
島田荘司氏も瞠目する第15回メフィスト賞受賞作。
***
何がどう〝真っ暗な夜明け〟だったんだろう。。。
島田荘司さんがこれを推した? 嘘。。。
ほんのちょっとのびっくりを最後に潮が引くように終わってしまった。
メフィスト賞特有の驚愕の展開がカケラも見れず。
登場人物たちの行動の時系列を淡々と分析していくことで真実にたどり着く、
その手法はなかなかすごかったし文章力・構成力もある作家さんだと思うけど、でも。
どうにも読後もにょもにょ感が(何かすっきりというか釈然としない感じ)。
警察が探偵を持ち上げるのがいかに気持ち悪いかも本作で初めてわかった。
やっぱり警察は探偵と反目し合っているのが最良のスタンスだよなー。
唯一森博嗣氏へのオマージュ部分?は楽しませてもらった。
個人的には楽しめませんでした。
よくも悪くもなく普通の出来。
おすすめも否定もしません。
おあとがよろしいようで。
新作落語で絶大な人気を誇る若手真打ち春之家春兆が、衆人監視の高座で不可能犯罪。
さてそのトリックとは? 落語好き必読の長篇推理小説。
***
落語ミステリを書いている作家さんは数あれど、
やっぱり私の中のベストは田中啓文さんの書く笑酔亭梅寿謎解噺シリーズだなー。
本作はあまり面白いと思えなかった。
これっぽっちの事件を書くのに二段組400P弱も必要か?と思ってしまった。
出だしが面白そうだっただけに読み進めても読み進めても目新しい展開がない中~終盤には
肩透かし。
ていうか最初の一行、文法間違ってるし。。。
あまり楽しめなかった。
落語ミステリが好きな人には上記の笑酔亭梅寿謎解噺シリーズをおすすめします。
新作落語で絶大な人気を誇る若手真打ち春之家春兆が、衆人監視の高座で不可能犯罪。
さてそのトリックとは? 落語好き必読の長篇推理小説。
***
落語ミステリを書いている作家さんは数あれど、
やっぱり私の中のベストは田中啓文さんの書く笑酔亭梅寿謎解噺シリーズだなー。
本作はあまり面白いと思えなかった。
これっぽっちの事件を書くのに二段組400P弱も必要か?と思ってしまった。
出だしが面白そうだっただけに読み進めても読み進めても目新しい展開がない中~終盤には
肩透かし。
ていうか最初の一行、文法間違ってるし。。。
あまり楽しめなかった。
落語ミステリが好きな人には上記の笑酔亭梅寿謎解噺シリーズをおすすめします。
ずっとこの時を待っていた。
女性を殺し、焼却する猟奇犯罪が続く地方都市――。
幼なじみを殺され、跡追い自殺を図った高校生・甘祢山紫郎は、
“共感覚”を持つ美少女探偵・音宮美夜と出会い、ともに捜査に乗り出した。
少女の特殊能力で、殺人鬼を追い詰められるのか?
二人を待ち受ける“凶感覚”の世界とは?
第43回メフィスト賞受賞作。
***
デスノートと西尾維新氏の影響は多分に受けているだろう作風。
展開がある程度読めてしまえたりもする。
でも面白かった!
やっぱりメフィスト賞受賞作は最高だー(一部除く)。
ワトソン役が多少ウザいけど探偵の美夜が非常に魅力的なので相殺。
最終章で真実が明かされたときも普通に「えっそうだったの?!」と驚いたし(玲も共感覚の
持ち主だということには割りと早い段階で気づいてしまったけど、動機までは読めなかった。
ていうかこんなのが犯人だったら警察は絶対捕まえられないだろ)。
漫画〝寄生獣〟を読んでから読むとより楽しむことが(ちょっとだけ)出来るかも。
おすすめです。
女性を殺し、焼却する猟奇犯罪が続く地方都市――。
幼なじみを殺され、跡追い自殺を図った高校生・甘祢山紫郎は、
“共感覚”を持つ美少女探偵・音宮美夜と出会い、ともに捜査に乗り出した。
少女の特殊能力で、殺人鬼を追い詰められるのか?
二人を待ち受ける“凶感覚”の世界とは?
第43回メフィスト賞受賞作。
***
デスノートと西尾維新氏の影響は多分に受けているだろう作風。
展開がある程度読めてしまえたりもする。
でも面白かった!
やっぱりメフィスト賞受賞作は最高だー(一部除く)。
ワトソン役が多少ウザいけど探偵の美夜が非常に魅力的なので相殺。
最終章で真実が明かされたときも普通に「えっそうだったの?!」と驚いたし(玲も共感覚の
持ち主だということには割りと早い段階で気づいてしまったけど、動機までは読めなかった。
ていうかこんなのが犯人だったら警察は絶対捕まえられないだろ)。
漫画〝寄生獣〟を読んでから読むとより楽しむことが(ちょっとだけ)出来るかも。
おすすめです。
とびきりの謎を。
海と山に囲まれた、風光明媚な街、蝦蟇倉。この街ではなぜか年間平均十五件もの不可能犯罪が
起こるという。
マンション、レストラン、港に神社、美術館。
卒業間近の大学生、春休みを迎えた高校生、会食中の社会人、休日を過ごす教師。
舞台も人も選ばずに、事件はいつでも起こっている――。様々な不可思議に包まれた街・蝦蟇倉へ
ようこそ!
今注目の作家たちが、全員で作り上げた架空の街を舞台に描く、超豪華競作アンソロジー第二弾。
★収録作品★
さくら炎上/北山猛邦
毒入りローストビーフ事件/桜坂洋
密室の本/村崎友著
観客席からの眺め/越谷オサム
消えた左腕事件/秋月涼介
ナイフを失われた思い出の中に/米沢穂信
***
とかく変化球の多いアンソロジーなので、ミステリ初心者にはお勧めしません。
だからといってじゃあミステリマニアなら納得いく出来なのかといえばそうも思えず。
シリーズ前作のほうが面白かった、というのが率直な感想。
個人的に一番面白かったのは〝観客席からの眺め〟。
反対に一番×だったのが〝毒入りローストビーフ事件〟。
物語に施された仕掛けはまあまあ面白いけどミステリ読みなら九割がたオチに気づく。
そして会話が読みづらい。
北山猛邦氏は期待してたのに肩透かしといった印象。この人は科学ミステリじゃないと
面白さが数割減。
米澤穂信氏も、本人もあとがきで言い訳?してるけど「これミステリか?」って感じだし。
前作と違って物語同士があまりリンクしていなかったのも残念だった(前は伊坂幸太郎氏とかが
がんばってたのに。。。)。
今回の執筆陣にはファンサービス精神があまりない気がした。
今まで読んできたアンソロジーの中では私の中では低評価な一品。
海と山に囲まれた、風光明媚な街、蝦蟇倉。この街ではなぜか年間平均十五件もの不可能犯罪が
起こるという。
マンション、レストラン、港に神社、美術館。
卒業間近の大学生、春休みを迎えた高校生、会食中の社会人、休日を過ごす教師。
舞台も人も選ばずに、事件はいつでも起こっている――。様々な不可思議に包まれた街・蝦蟇倉へ
ようこそ!
今注目の作家たちが、全員で作り上げた架空の街を舞台に描く、超豪華競作アンソロジー第二弾。
★収録作品★
さくら炎上/北山猛邦
毒入りローストビーフ事件/桜坂洋
密室の本/村崎友著
観客席からの眺め/越谷オサム
消えた左腕事件/秋月涼介
ナイフを失われた思い出の中に/米沢穂信
***
とかく変化球の多いアンソロジーなので、ミステリ初心者にはお勧めしません。
だからといってじゃあミステリマニアなら納得いく出来なのかといえばそうも思えず。
シリーズ前作のほうが面白かった、というのが率直な感想。
個人的に一番面白かったのは〝観客席からの眺め〟。
反対に一番×だったのが〝毒入りローストビーフ事件〟。
物語に施された仕掛けはまあまあ面白いけどミステリ読みなら九割がたオチに気づく。
そして会話が読みづらい。
北山猛邦氏は期待してたのに肩透かしといった印象。この人は科学ミステリじゃないと
面白さが数割減。
米澤穂信氏も、本人もあとがきで言い訳?してるけど「これミステリか?」って感じだし。
前作と違って物語同士があまりリンクしていなかったのも残念だった(前は伊坂幸太郎氏とかが
がんばってたのに。。。)。
今回の執筆陣にはファンサービス精神があまりない気がした。
今まで読んできたアンソロジーの中では私の中では低評価な一品。
まだ間に合う。
砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、
スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、
ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…
ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。
選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、
美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作。
★収録作品★
砂漠を走る船の道
白い巨人
凍れるルーシー
叫び
祈り
***
面白い、というよりは、壮大で美しい物語。
文章が丁寧すぎて逆に読みにくいきらいはあったけど、本作がデビュー作ならいずれ
それも気にならなくなるだろうと思う。
〝白い巨人〟のオチはひどいけど、それ以外は総じて高得点。
特に〝叫び〟の殺人動機とラストの締め方には、「おお。。。」と賞賛の唸りをあげてしまった。
最終話〝祈り〟にも切ない驚きを味わわされたし。
Amazonで推していたから手にとってみたけれど、読了したら得心がいった。
ここ最近のミステリ・フロンティアの中ではずば抜けた名作なのではと思う。
特にフロンティアはここ最近ライトな物語が多かったから、こういうスケールの大きい話に
出会えたのは嬉しかった。
Amazonだけじゃなく、私からもおすすめ。
砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、
スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、
ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…
ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。
選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、
美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作。
★収録作品★
砂漠を走る船の道
白い巨人
凍れるルーシー
叫び
祈り
***
面白い、というよりは、壮大で美しい物語。
文章が丁寧すぎて逆に読みにくいきらいはあったけど、本作がデビュー作ならいずれ
それも気にならなくなるだろうと思う。
〝白い巨人〟のオチはひどいけど、それ以外は総じて高得点。
特に〝叫び〟の殺人動機とラストの締め方には、「おお。。。」と賞賛の唸りをあげてしまった。
最終話〝祈り〟にも切ない驚きを味わわされたし。
Amazonで推していたから手にとってみたけれど、読了したら得心がいった。
ここ最近のミステリ・フロンティアの中ではずば抜けた名作なのではと思う。
特にフロンティアはここ最近ライトな物語が多かったから、こういうスケールの大きい話に
出会えたのは嬉しかった。
Amazonだけじゃなく、私からもおすすめ。
それでも帰ってきてよ。
「今年で120歳」というおねえさんと出逢ったタカシは、彼女に連れられ、
遠く離れた南の島で暮らすことになる。
多様な声と土地の呪力にみちびかれた、めくるめく魔術的世界。
★収録作品★
南の子供が夜いくところ
紫焔樹の島
十字路のピンクの廟
雲の眠る海
蛸漁師
まどろみのティエルさん
夜の果樹園
***
つまらなかった。。。
一話読むごとに投げ出しそうになり、「でも次こそは。。。」と読み進めるうちに読了。
恒川氏の著作は刊を重ねる毎にクオリティが下がっているような気がしてはいたけど、
今回のこれは最早そういうレベルじゃない。もし本作を面白いと言う人がいたら、たぶん私は
その人と気が合わないと思う。
〝夜市〟の感動よ再び。
「今年で120歳」というおねえさんと出逢ったタカシは、彼女に連れられ、
遠く離れた南の島で暮らすことになる。
多様な声と土地の呪力にみちびかれた、めくるめく魔術的世界。
★収録作品★
南の子供が夜いくところ
紫焔樹の島
十字路のピンクの廟
雲の眠る海
蛸漁師
まどろみのティエルさん
夜の果樹園
***
つまらなかった。。。
一話読むごとに投げ出しそうになり、「でも次こそは。。。」と読み進めるうちに読了。
恒川氏の著作は刊を重ねる毎にクオリティが下がっているような気がしてはいたけど、
今回のこれは最早そういうレベルじゃない。もし本作を面白いと言う人がいたら、たぶん私は
その人と気が合わないと思う。
〝夜市〟の感動よ再び。
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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