耳をすまして。
古びたガレージの茶箱の陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。
青蠅の死骸にまみれた彼は誰……それとも、なに?
ありふれた日常が幻想的な翳りをおびる瞬間、驚きと感動が胸をひたす。
英国児童文学の新しい傑作!
***
本作が児童文学だから、という理由じゃなく、あまり響いてこなかった。
ていうかやっぱり翻訳ものって肌に合わないみたいだ。
〝Skellig〟という原題を〝肩甲骨は翼のなごり〟と翻訳する訳者のセンスには舌を巻いたけど、
登場人物舌打ち多すぎ。
主人公の父親息子に対して大雑把すぎ。
ヒロインのミナはカッコカワイくていい感じだけど口癖を異様に連発しすぎ。
まあそういう諸々の点にカルチャーギャップを感じてしまうわけで。。。
天使・スケリグのキャラにももう少し味付けがほしかった。
子供時代に読んでたら評価は変わってたのかなあ。。。
古びたガレージの茶箱の陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。
青蠅の死骸にまみれた彼は誰……それとも、なに?
ありふれた日常が幻想的な翳りをおびる瞬間、驚きと感動が胸をひたす。
英国児童文学の新しい傑作!
***
本作が児童文学だから、という理由じゃなく、あまり響いてこなかった。
ていうかやっぱり翻訳ものって肌に合わないみたいだ。
〝Skellig〟という原題を〝肩甲骨は翼のなごり〟と翻訳する訳者のセンスには舌を巻いたけど、
登場人物舌打ち多すぎ。
主人公の父親息子に対して大雑把すぎ。
ヒロインのミナはカッコカワイくていい感じだけど口癖を異様に連発しすぎ。
まあそういう諸々の点にカルチャーギャップを感じてしまうわけで。。。
天使・スケリグのキャラにももう少し味付けがほしかった。
子供時代に読んでたら評価は変わってたのかなあ。。。
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I spy you.
スパイ養成学校""D機関""。
常人離れした12人の精鋭。彼らを率いるカリスマ結城中佐の悪魔的な魅力。
小説の醍醐味を存分に詰め込んだ傑作スパイ・ミステリー。
★収録作品★
ジョーカーゲーム
ロビンソン
幽霊 ゴースト
魔都
XX ダブル・クロス
***
かなり話題になっていたものをやっと今頃読了。
。。。確かに面白い!
スパイが主人公だけど結構取っ付きやすくてすらすら読める。
(文章が簡潔だからかな。まあそのせいで比喩表現とか描写ががありがちになってはいるけど)
トリックもいい意味でとんでもないのでいちいち驚かされる(〝ロビンソン〟なんか特に。あ、でも
〝XX〟のトリックは「そりゃないだろ」レベルだったけど。そもそも日本語で遺書を書く必要がない)。
スパイたちの漢(おとこ)っぷりも半端じゃなくかっこよく、またそれ以上に厳しく非情で、
スパイに対する憧憬の念を見事に吹き飛ばしてくれます(え? 吹き飛ばしていらない?)。
おすすめ。
スパイ養成学校""D機関""。
常人離れした12人の精鋭。彼らを率いるカリスマ結城中佐の悪魔的な魅力。
小説の醍醐味を存分に詰め込んだ傑作スパイ・ミステリー。
★収録作品★
ジョーカーゲーム
ロビンソン
幽霊 ゴースト
魔都
***
かなり話題になっていたものをやっと今頃読了。
。。。確かに面白い!
スパイが主人公だけど結構取っ付きやすくてすらすら読める。
(文章が簡潔だからかな。まあそのせいで比喩表現とか描写ががありがちになってはいるけど)
トリックもいい意味でとんでもないのでいちいち驚かされる(〝ロビンソン〟なんか特に。あ、でも
〝XX〟のトリックは「そりゃないだろ」レベルだったけど。そもそも日本語で遺書を書く必要がない)。
スパイたちの漢(おとこ)っぷりも半端じゃなくかっこよく、またそれ以上に厳しく非情で、
スパイに対する憧憬の念を見事に吹き飛ばしてくれます(え? 吹き飛ばしていらない?)。
おすすめ。
永遠にずれ続けていきたい。
ブッシュがイラクに宣告した「タイムアウト」が迫る頃、偶然知り合った男女が、
渋谷のラブホテルであてどない時を過ごす「三月の5日間」。
疲れ切ったフリーター夫婦に忍び寄る崩壊の予兆と無力感を、
横たわる妻の饒舌な内面を通して描く「わたしの場所の複数」。
人気劇団チェルフィッチュを率いる演劇界の新鋭が放つ、真に新しい初めての小説。
第2回大江健三郎賞受賞作。
★収録作品★
三月の5日間
わたしの場所の複数
***
一人称が語り部を変えつつだらだらだらだら続く作風に、
最初は辟易したもののだんだんのめり込んでいき読み終えるころには素直に感動。
こういう、〝そのときその場所そのシチュエーションだからこそ味わえる感覚、見出せる世界〟
っていうのは本当にあって、それをここまで巧みに描き出した著者はすごいと思う。
併録の〝わたしの場所の複数〟は響いてくるものがなかった。
何が言いたいの?と首を捻っているうちに気付いたら読み終えてしまっていた。
あらすじの〝疲れ切ったフリーター夫婦に忍び寄る崩壊の予兆と無力感〟、
え? そんなこと書いてあった?って感じだし。
本作は大江健三郎賞受賞作ですが、
大江氏はどちらの話に賞を与えようと思ったんだろう。。。
〝三月の5日間〟だと思いたい。
ブッシュがイラクに宣告した「タイムアウト」が迫る頃、偶然知り合った男女が、
渋谷のラブホテルであてどない時を過ごす「三月の5日間」。
疲れ切ったフリーター夫婦に忍び寄る崩壊の予兆と無力感を、
横たわる妻の饒舌な内面を通して描く「わたしの場所の複数」。
人気劇団チェルフィッチュを率いる演劇界の新鋭が放つ、真に新しい初めての小説。
第2回大江健三郎賞受賞作。
★収録作品★
三月の5日間
わたしの場所の複数
***
一人称が語り部を変えつつだらだらだらだら続く作風に、
最初は辟易したもののだんだんのめり込んでいき読み終えるころには素直に感動。
こういう、〝そのときその場所そのシチュエーションだからこそ味わえる感覚、見出せる世界〟
っていうのは本当にあって、それをここまで巧みに描き出した著者はすごいと思う。
併録の〝わたしの場所の複数〟は響いてくるものがなかった。
何が言いたいの?と首を捻っているうちに気付いたら読み終えてしまっていた。
あらすじの〝疲れ切ったフリーター夫婦に忍び寄る崩壊の予兆と無力感〟、
え? そんなこと書いてあった?って感じだし。
本作は大江健三郎賞受賞作ですが、
大江氏はどちらの話に賞を与えようと思ったんだろう。。。
〝三月の5日間〟だと思いたい。
十七歳のこの瞬間だけ。
バレー部の「頼れるキャプテン」桐島が突然部活をやめた。
それがきっかけで、田舎の県立高校に通う5人の生活に、小さな、しかし確実な波紋が広がっていく。
野球部、バレー部、ブラスバンド部、女子ソフトボール部、映画部。
部活をキーワードに、至るところでリンクする5人の物語。
桐島はどうして部活をやめたのか?
17歳の彼らは何を抱えているのか?
物語をなぞるうち、いつしか「あの頃」の自分が踏み出した「一歩」に思い当たる……。
世代を超えて胸に迫る青春小説の傑作! 第22回小説すばる新人賞受賞作。
***
よくも悪くも(よくも、のほうが比重は大きいですが)若い人の書いた物語だった(著者21歳)。
若い感性が作中に溢れんばかりに散りばめられているのはもちろん、
比喩表現力や描写力もなかなかにある。レベルが高い。内容もハイクオリティで面白い。
高校を卒業してだいぶ経つけど、「あー高校のころってこういうことあったあった」と
めちゃくちゃリアルに当時のことが浮かんで懐かしいを通り越して苦しくなってしまったほど。
特にあの〝学校〟って場所に特有のあのカースト制。。。めっちゃ思い出してしまった。
(まあ、個人的経験からいえば、〝上〟が普通に〝下〟と仲良くしていたり
上や下だからって本作中の人物たちほど自意識過剰になってなかったと思うけど)
登場人物たちは皆17歳だけど、
それぞれの思考回路はすべて明らかにオーバー17のもので、
そこに物語の向こうにいる著者の存在が透けてみえてしまってそれだけがちょっと残念だった。
でも普通に良作でした。
おすすめ。
バレー部の「頼れるキャプテン」桐島が突然部活をやめた。
それがきっかけで、田舎の県立高校に通う5人の生活に、小さな、しかし確実な波紋が広がっていく。
野球部、バレー部、ブラスバンド部、女子ソフトボール部、映画部。
部活をキーワードに、至るところでリンクする5人の物語。
桐島はどうして部活をやめたのか?
17歳の彼らは何を抱えているのか?
物語をなぞるうち、いつしか「あの頃」の自分が踏み出した「一歩」に思い当たる……。
世代を超えて胸に迫る青春小説の傑作! 第22回小説すばる新人賞受賞作。
***
よくも悪くも(よくも、のほうが比重は大きいですが)若い人の書いた物語だった(著者21歳)。
若い感性が作中に溢れんばかりに散りばめられているのはもちろん、
比喩表現力や描写力もなかなかにある。レベルが高い。内容もハイクオリティで面白い。
高校を卒業してだいぶ経つけど、「あー高校のころってこういうことあったあった」と
めちゃくちゃリアルに当時のことが浮かんで懐かしいを通り越して苦しくなってしまったほど。
特にあの〝学校〟って場所に特有のあのカースト制。。。めっちゃ思い出してしまった。
(まあ、個人的経験からいえば、〝上〟が普通に〝下〟と仲良くしていたり
上や下だからって本作中の人物たちほど自意識過剰になってなかったと思うけど)
登場人物たちは皆17歳だけど、
それぞれの思考回路はすべて明らかにオーバー17のもので、
そこに物語の向こうにいる著者の存在が透けてみえてしまってそれだけがちょっと残念だった。
でも普通に良作でした。
おすすめ。
どうか届いてほしい。
隠れ鬼
虫送り
冬の蝶
春の蝶
風媒花
遠い光
***
雑誌掲載時から読んでたけど
こうして一冊にまとまったものを改めて読むとまた違った面白さが。
読み進めるごとにミステリ→純文学、
といった風に作風がシフトしていきますが、
すべての物語の登場人物がほかの話の誰かしらと繋がっているので
長編の群像劇でも読んでいるかのような気持ちにさせられる。
そして登場人物の彼らをリンクさせることによって、
それぞれの抱える(陳腐な言い方をすれば)〝人として生きる苦しみ〟が
より深く伝わってくる(のでこれはとてもうまい物語構成だと思う)。
誰かと繋がりあうことによって苦しみを抱き、また苦しみから逃れる。
そうして生きていくもんなんだよなあ人は、としみじみ思わされた作品。
おすすめです。
もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた—―。
少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。
一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。
隠れ鬼
虫送り
冬の蝶
春の蝶
風媒花
遠い光
***
雑誌掲載時から読んでたけど
こうして一冊にまとまったものを改めて読むとまた違った面白さが。
読み進めるごとにミステリ→純文学、
といった風に作風がシフトしていきますが、
すべての物語の登場人物がほかの話の誰かしらと繋がっているので
長編の群像劇でも読んでいるかのような気持ちにさせられる。
そして登場人物の彼らをリンクさせることによって、
それぞれの抱える(陳腐な言い方をすれば)〝人として生きる苦しみ〟が
より深く伝わってくる(のでこれはとてもうまい物語構成だと思う)。
誰かと繋がりあうことによって苦しみを抱き、また苦しみから逃れる。
そうして生きていくもんなんだよなあ人は、としみじみ思わされた作品。
おすすめです。
扉は開かれた。
この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師が
憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。
東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、
その夫は密室から失踪したという。
文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。
***
メフィスト系大好き、と豪語する割にずっと読んでなかった本作。
やっと読みました。
冒頭の、主人公二人の会話だけで
読み手を物語の世界観の中にいとも簡単に溶け込ませる筆力、
そして全体を通した構成力はすごいのひと言。
文章も読みやすく内容も面白いので、分厚くても一気に読める。
ただ、おそらく読んだ人のほとんどがそう思うだろうけど、
主人公が何故消失した遺体に気付かなかったかの真相、あれどうなの?
もういっそほんとに
「遺体は腹の中に隠してました」
ってことにしてくれたほうがよっぽどインパクトあるし物語としても面白かったのに。。。
〝蛙の子〟も、すぐその正体に気付いちゃったのでその点も残念だった。
全体を通せば非常におもしろかったですが。
主人公も腹に一物抱えてるヤツが多くて油断ならない、
これもメフィスト系小説の醍醐味で満喫できた。
おすすめです。
今度映画も観てみよ。
ねえ、おまえの主語はなんですか?
デビューと同時に激しめに絶賛された文筆歌手が魅せまくる、かくも鮮やかな言葉の奔流!
リズムの応酬! 問いの炸裂! “わたし”と“私”と“歯”をめぐる疾風怒涛のなんやかや!
とにかく衝撃の、処女作。第137回芥川賞候補作。
***
同じ意味でもニュアンスが違う、
アクセントひとつでもノリが変わってくる、
そういう点を踏まえると関西弁に慣れ親しんでるひとのほうが本作はより楽しめると思う。
この物語は関西弁でラップ、もしくは歌ってるようなものだからなー。
生む有無うーむ、
生む有無womb、
個人的には〝乳と卵〟よりこっちのほうが芥川賞にふさわしいんじゃないかと思う。
(併録の〝感じる専門家~〟はちょっと説明くさくなっちゃっててあれだけど
表題作は文句なしの傑作純文小説と思う)
それにしても、小説って媒体だとここまでの実力を発揮するのに、
どうして川上未映子さんの歌の歌詞はあんなに凡庸なのかな。。。
小説コトバのインパクトで彼女の曲を歌ってみたい。
デビューと同時に激しめに絶賛された文筆歌手が魅せまくる、かくも鮮やかな言葉の奔流!
リズムの応酬! 問いの炸裂! “わたし”と“私”と“歯”をめぐる疾風怒涛のなんやかや!
とにかく衝撃の、処女作。第137回芥川賞候補作。
***
同じ意味でもニュアンスが違う、
アクセントひとつでもノリが変わってくる、
そういう点を踏まえると関西弁に慣れ親しんでるひとのほうが本作はより楽しめると思う。
この物語は関西弁でラップ、もしくは歌ってるようなものだからなー。
生む有無うーむ、
生む有無womb、
個人的には〝乳と卵〟よりこっちのほうが芥川賞にふさわしいんじゃないかと思う。
(併録の〝感じる専門家~〟はちょっと説明くさくなっちゃっててあれだけど
表題作は文句なしの傑作純文小説と思う)
それにしても、小説って媒体だとここまでの実力を発揮するのに、
どうして川上未映子さんの歌の歌詞はあんなに凡庸なのかな。。。
小説コトバのインパクトで彼女の曲を歌ってみたい。
soul mateだ。
風営法の改正に合わせ、営業形態を変更させたclub indigo。
カジュアルなカフェ風の二部を設け、若手ホストが接客を担当するようになる。
他者に興味を持たないイマドキな若手ホストはトラブルを運んでくるし、
渋谷警察署の豆柴は殺人事件に巻き込まれるし、
開店以来一度も休んだことのない憂夜が突然休暇を取れば厄介で大きな問題が巻き起こる――。
愛すべきホストクラブに集う、一風変わったホスト探偵団の活躍を描く、シリーズ最高傑作登場。
★収録作品★
7days活劇
サクラサンライズ
一剋
Dカラーバケーション
***
クラブ・インディゴシリーズ第四弾。
ホストクラブ〝indigo〟の面々が最強のチームプレーで問題解決!
というのがインディゴシリーズの持ち味なのに、今回はほとんどそれがなくて残念。
手塚くんがいい味出してたのが唯一いいと言えばよかったけど。
ミステリー度も、新刊が出るほどに下がっていって本作は最早ミステリでも何でもない。
ただ、文章の笑える度がアップしていて最後まで飽きずに読めます。
〝サクラサンライズ〟がベタだけど感動したかな。
ライトな内容に反してかなりの筆力を持つ加藤実秋氏。
いつか是非シリアスものにも挑戦してみてほしい。
そういえば著者は一度もホストクラブに行ったことがないのに
本作を執筆したらしい。
なのに一時期ホストクラブで働いていた私(註:私は女です。シンガー勤務でした)が読んでも
圧倒的なリアリティ。
やっぱプロの作家ってすごい。
風営法の改正に合わせ、営業形態を変更させたclub indigo。
カジュアルなカフェ風の二部を設け、若手ホストが接客を担当するようになる。
他者に興味を持たないイマドキな若手ホストはトラブルを運んでくるし、
渋谷警察署の豆柴は殺人事件に巻き込まれるし、
開店以来一度も休んだことのない憂夜が突然休暇を取れば厄介で大きな問題が巻き起こる――。
愛すべきホストクラブに集う、一風変わったホスト探偵団の活躍を描く、シリーズ最高傑作登場。
★収録作品★
7days活劇
サクラサンライズ
一剋
Dカラーバケーション
***
クラブ・インディゴシリーズ第四弾。
ホストクラブ〝indigo〟の面々が最強のチームプレーで問題解決!
というのがインディゴシリーズの持ち味なのに、今回はほとんどそれがなくて残念。
手塚くんがいい味出してたのが唯一いいと言えばよかったけど。
ミステリー度も、新刊が出るほどに下がっていって本作は最早ミステリでも何でもない。
ただ、文章の笑える度がアップしていて最後まで飽きずに読めます。
〝サクラサンライズ〟がベタだけど感動したかな。
ライトな内容に反してかなりの筆力を持つ加藤実秋氏。
いつか是非シリアスものにも挑戦してみてほしい。
そういえば著者は一度もホストクラブに行ったことがないのに
本作を執筆したらしい。
なのに一時期ホストクラブで働いていた私(註:私は女です。シンガー勤務でした)が読んでも
圧倒的なリアリティ。
やっぱプロの作家ってすごい。
神様になんか願わないよ。
半沢くん。
キミに願う。
中学校入学の日、担任になった先生が僕たちにこう言った。
「ここにいる21人が今日から卒業までの仲間です。そして、なんと21世紀に、21歳になる仲間です」
なんでもない、他愛もない、ただの偶然。でもその偶然が重なって集まった仲間が21人いる。
その事実が僕たちに強烈な連帯感をもたらした。
21世紀に、21歳になる21人。僕たちは“21”というもので繋がれた仲間。
21・21・21。“twenty one”だ。
そして、ずっと変わらない仲間だと、無邪気に信じていた…。
なぜ自ら死を選んだ? 僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然
喪ったとき、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう…。
大きな注目を集める著者が“生きていく意味”を深く問いかける感動作。
***
ある一つの謎を解き明かす、それがミステリというジャンルなのでしょうが。。。
本作の謎はあまりに悲しすぎる。
〝何故彼は自殺したか〟。
探偵役は元クラスメイトの20人。
私事で恐縮だけど、本作は自分とかぶるところが多すぎて読んでいて苦しかった。
21世紀に21歳になる。
クラスの(私の場合高校ですが)仲が異常にいい。
そしてたった一人、亡くなった仲間がいる。
読んでよかったとは思える話だけど、容易におすすめです、とは言い難い。
小路幸也氏の物語の中では、一番心に響いた、とだけ言っておきます。
切なすぎて二度とは読めないだろうな。。。
優しさだけじゃ生きられない
別れを選んだ人もいる
再び僕らは出会うだろう
この長い旅路のどこかで
半沢くん。
キミに願う。
中学校入学の日、担任になった先生が僕たちにこう言った。
「ここにいる21人が今日から卒業までの仲間です。そして、なんと21世紀に、21歳になる仲間です」
なんでもない、他愛もない、ただの偶然。でもその偶然が重なって集まった仲間が21人いる。
その事実が僕たちに強烈な連帯感をもたらした。
21世紀に、21歳になる21人。僕たちは“21”というもので繋がれた仲間。
21・21・21。“twenty one”だ。
そして、ずっと変わらない仲間だと、無邪気に信じていた…。
なぜ自ら死を選んだ? 僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然
喪ったとき、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう…。
大きな注目を集める著者が“生きていく意味”を深く問いかける感動作。
***
ある一つの謎を解き明かす、それがミステリというジャンルなのでしょうが。。。
本作の謎はあまりに悲しすぎる。
〝何故彼は自殺したか〟。
探偵役は元クラスメイトの20人。
私事で恐縮だけど、本作は自分とかぶるところが多すぎて読んでいて苦しかった。
21世紀に21歳になる。
クラスの(私の場合高校ですが)仲が異常にいい。
そしてたった一人、亡くなった仲間がいる。
読んでよかったとは思える話だけど、容易におすすめです、とは言い難い。
小路幸也氏の物語の中では、一番心に響いた、とだけ言っておきます。
切なすぎて二度とは読めないだろうな。。。
優しさだけじゃ生きられない
別れを選んだ人もいる
再び僕らは出会うだろう
この長い旅路のどこかで
やっと会えた。
堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。
友人との関係も良好、アルバイトにもやりがいを感じてはいるが、
何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしている。
そんななか、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。
興味本位でそのノートを手にする香恵。閉じられたノートが開かれたとき、
彼女の平凡な日常は大きく変わりはじめるのだった――。
***
〝ミリオンダラーベイビー〟
〝パーフェクトストーム〟
〝ハリケーン〟
〝デッドマンウォーキング〟
等の映画を観たときと同じ、
「これストーリーの流れからしてノンフィクションかも。。。」
という勘が本作に対しても働いたので、
あとがきを読んだときは「ああやっぱりな」という感じだった。
あまりにリアルすぎるんだよな、伊吹先生と生徒の母親のやりとりが。
リアルすぎて(悪い意味じゃなく)所帯くさくて。
でもリアル伊吹先生の文章、個人的には変えないほうがよりよかったと思います。>著者
まあとにかく、ベッタベタのラブストーリーを想像していた自分からすれば、
予想外に爽やかでじんと染みる物語でした。
ラストは〝花より男子〟で優紀が西門にしてあげたことを思い出した(知らない人ごめんなさい)。
ある人の大切な人間が、別の人間の口を借りて
言いたいのに言えなかったメッセージをその〝ある人〟に届ける。
こういう物語には弱いです。
ラブストーリー苦手な人にもおすすめ。
堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。
友人との関係も良好、アルバイトにもやりがいを感じてはいるが、
何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしている。
そんななか、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。
興味本位でそのノートを手にする香恵。閉じられたノートが開かれたとき、
彼女の平凡な日常は大きく変わりはじめるのだった――。
***
〝ミリオンダラーベイビー〟
〝パーフェクトストーム〟
〝ハリケーン〟
〝デッドマンウォーキング〟
等の映画を観たときと同じ、
「これストーリーの流れからしてノンフィクションかも。。。」
という勘が本作に対しても働いたので、
あとがきを読んだときは「ああやっぱりな」という感じだった。
あまりにリアルすぎるんだよな、伊吹先生と生徒の母親のやりとりが。
リアルすぎて(悪い意味じゃなく)所帯くさくて。
でもリアル伊吹先生の文章、個人的には変えないほうがよりよかったと思います。>著者
まあとにかく、ベッタベタのラブストーリーを想像していた自分からすれば、
予想外に爽やかでじんと染みる物語でした。
ラストは〝花より男子〟で優紀が西門にしてあげたことを思い出した(知らない人ごめんなさい)。
ある人の大切な人間が、別の人間の口を借りて
言いたいのに言えなかったメッセージをその〝ある人〟に届ける。
こういう物語には弱いです。
ラブストーリー苦手な人にもおすすめ。
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女性
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80年代産の道産子。本と書き物が生きる糧。ミステリ作家を目指し中。
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